常套表現と解説
・ はい
▼ええ
▼うん
・ そうですね
▼そうね/そうだね
・ そうですか
▼そう
▼そうか
・ なるほど
・ それで
親しい友だちとのフレンドリーな会話では▼印の相づちが多く使われます。逆に言えば、上司や取引先との会話で使えないのが▼印ということになります。例えば、「ええ」は同意や依頼に対する承諾を表す相づちですが、親しい人との会話で使われる相づちで、上司やお客に対して使うと失礼になりますから、上司や顧客に対しては「はい」を使いましょう。
・の「そうですね」は広く同意・同感の気持ちを表しますが、自分自身も「当然そうすべきだ」という気持ちを持っている場合に使います。
・の「そうですか」は語尾を下げて言うと相づちとなります。相手から今まで自分が知らなかった新情報を知らされたり、事情を知って納得したりした時に使われますが、この「そうですか」は語尾を上げて言えば疑問になりますし、疑いの気持ちや失望の感情も表したりもします。イントネーションによって意味が変わるので、なかなか難しいのが「そうですか」です。
(3) 取引先との商談の中で
<取引先との商談>
李 :当社といたしましては、貴社の製品については強い関心をもっておりまして。
取引先:と、おっしゃいますと?
李 :商品化の暁には、ぜひ販売を当社にやらせていただけないかと、・・・。
取引先:それはもう、願ってもないことでございます。
<取引先との商談>
李 :今回の契約について、もう少しお時間をいただけないかと、・・・。
取引先:と、おっしゃいますと?
李 :実は役員会での調整が遅れておりまして、・・・。
取引先:なるほど、そういうわけでしたら、いたしかたございません。李さんのお立場はお察しいたしますが、当社としては一日も早く正式の契約を望んでおりまして、当社の希望も、ぜひ上司の方々にお伝えいただきたいのですが、・・・。
李 :はい、確かに申し伝えておきます。そちら様にはご迷惑をおかけいたしまして、誠に申し訳ございません。
常套表現と解説
・ と、おっしゃいますと
それでどうなさいました
・ なるほど
そうでございますね
さようでございますか
・ 願ってもないことでございます
・ お察しいたします
お客や顧客との会話では最上級の敬語&丁寧な表現が使われます。特に取引先に負担や迷惑を掛ける場合はなおさらそうなるでしょう。なお、この「と、おっしゃいますと」は実に用途の広い聞き返しの表現で、「どうしてですか」という理由の聞き返しにもなりますし、相手の話に興味があることを示して、話に弾みをつけるときにも使われます。
3、 丁寧語はビジネス会話の基本
「お得意さまからのご注文」のような「お」や「ご」、「そうです→さようでございます」の「さよう」や「ございます」などを丁寧語といいます。丁寧語は敬語と違って相手への敬意を表すものではありませんが、言葉全体の印象を柔らかくし、会話全体をソフトにしますから、ビジネス会話では基本中の基本です。以下、「お(ご)」言葉以外によく使われる丁寧語を取り上げておきます。以下の章に進む前に、最優先で覚えましょう。
普通 丁寧
こっち こちら
そっち そちら
あっち あちら
どっち どちら
だれ どなたさま
どこ どちら
いくら いかほど
ちょっと 少々[しょうしょう]
ほんとうに 誠[まこと]に
すぐ 早急[さっきゅう]に
わたし わたくし
あなた そちらさま
みんな みなさま
ご主人 ご主人さま
奥[おく]さん 奥[おく]さま
手紙[てがみ] お手紙[てがみ]
今度[こんど] この度[このたび]
このあいだ 先日[せんじつ]
いま ただいま
これから これより
さっき さきほど
ゆうべ 昨夜[さくや]
おととし 一昨年[いっさくねん]
去年[きょねん] 昨年[さくねん]
おととい 一昨日[いっさくじつ]
あさって 明後日[みょうごにち]
昨日[きのう] 昨日[さくじつ]
明日[あした] 明日[みょうにち]
今日[きょう] 本日[ほんじつ]
さようなら 失礼[しつれい]します
すみません 申[もう]しわけありません
すみませんが 恐れ入りますが
です でございます
ですか でございましょうか
そうです さようでございます
いいです けっこうです
いいですか よろしいでしょうか
どうですか いかがでございましょうか
あります ございます
ありません ございません
できません いたしかねます
わかりました かしこまりました
来てください お越しいただけませんでしょうか
ご足労願えませんでしょうか
聞いています 承っております
伝えます 申し伝えておきます